「シビタス」@蒲田 「万惣フルーツパーラー」のレシピと味を受け継ぐ伝説の「ホットケーキ」
東急プラザ蒲田 4F
営業時間/10:00~21:00

スタンダードホットケーキ 530円
癒され指数 ★★★(★3.5 )
(『いかに癒されたか』が目安の“癒され指数”でスイーツの満足度を表現しています)
「行きたい行きたい」と思っていながら特にキッカケがなく行けないままのお店、食べ損ねているメニュー…。
新しい時代を迎える前にそんな「平成の心残り」を解消しておかねば!と思い立ち、
真っ先に頭に浮かんだのが蒲田「シビタス」の「ホットケーキ」。

「シビタス」は2012年に惜しまれつつ閉店した神田の「万惣フルーツパーラー」の支店で
1968年(昭和43年)に蒲田にオープン。
池波正太郎ほか、多くの文豪に愛された万惣名物「ホットケーキ」のレシピと味を50年、守り抜いています。
日本橋の「花時計」(1985年~)や、赤坂の「Fru-Full(フルフル)」(2013年~)など
「万惣フルーツパーラー」で修行した方がホットケーキを提供しているお店の中では、古株です。

「万惣フルーツパーラー」の閉店直前に間に合って食べた以来、久々のご対面!
美しいきつね色の焼き色、きめ細やかな生地、小ぶりながらスタイル抜群!の正統派のフォルム。
「懐かしい」というより、むしろ「まぶしい!」

国産小麦粉、上質のバター、新鮮な卵を使用。
オーダーが入ってから力強く叩くようにして仕込み、銅板でじっくり焼きあげるため提供までに15分~20分程。

自家製のシロップは黒っぽくてやや粘度のあるタイプで、これは「万惣」と同じだ!と興奮。
そうそう、この黒いシロップをひたひたになるくらいたっぷり掛けて…

バターをしっかり丹念に生地に塗る!これが「万惣」おススメの食べ方だったっけ…。
ちなみに「万惣」ではバターが別添えでしたが、「シビタス」はハナから乗っかってます。
厚みのあるバターだし、初めての人は「バターの量、多っ!」と思うでしょうが、ご安心を。
このホットケーキはたっぷりのバターも、ひたひたのシロップもどーんと受け止めてくれるんです。

断面は気泡ゼロ!
スポンジケーキやフィナンシェのようにきめ細やかな生地。
とにかく焼き加減が絶妙で、芯まできっちり火が入っているのにほわんと柔らか!

表面はサックリと香ばしくて、ほのかに甘くて。
‟甘香ばしい”という言葉があれば、まさにそんな感じです。
黒糖のような風味も感じられるコクのあるシロップと、バターの塩味が
生地に浸み込めば浸み込むほどに美味しさが増します!

東急プラザ4Fの奥まったところにひっそりある喫茶店ですが
週末はこのホットケーキ目当てに行列が出来ることも多く、夕方には売り切れになることもしばしばだとか。

「万惣」でホットケーキを食べて以降、いろんなホットケーキやパンケーキを味わってきましたが
それでもここはやっぱり美味しい!と改めて思えたってことは…
これって実はすごいホットケーキなのではないかと。
昭和生まれのホットケーキの実力を平成の終わりに実感しました。
これは令和の時代にも受け継がれなくてはいけない味です。

「万惣フルーツパーラー」を受け継ぐお店なので、フルーツも上質!
フルーツをたっぷり使ったホットケーキや、フルーツパフェ、フルーツジュースなどもグレードが高いと評判。
令和になったらまた、行こう!